脱炭素社会への移行を背景に、住宅用太陽光発電の導入が全国的に広がっています。国は「2050年カーボンニュートラル」の実現を掲げ、東京都などでは新築住宅への太陽光設置を一部義務化するなど、政策的にも設置が推進されている状況です。
とはいえ太陽光発電の設置には決して安くない費用がかかるのが現実で、導入をためらう方も多いのではないでしょうか。そこで本記事ではそんな負担を軽減してくれる「補助金制度」についてご紹介いたします。

目次
　　１．太陽光発電に関する補助金の現状
　　２．太陽光発電の導入方法と補助金の種類
　　３．補助金利用の注意点

１．太陽光発電に関する補助金の現状

国の補助金

現在、国による住宅用太陽光発電単体の補助金制度は終了しており、原則として利用できません。ただし、断熱改修、ZEH（ゼロエネルギーハウス）住宅など、環境配慮型住宅に関連する複合的な支援策は継続しています。
（「ZEH（ゼロエネルギーハウス」とは、建物の断熱性能を高めたり、高効率な設備を導入することによって消費するエネルギーを少なくする「省エネ」を実現し、同時に太陽光発電などの再生可能エネルギーを創り出す「創エネ」によって、エネルギー収支が正味ゼロになることを目指した住宅のことです）

自治体の補助金

都道府県が独自に補助金を用意しているケースは多く、1kWあたりの定額補助や上限金額設定が一般的です。例えば東京都では、新築住宅に太陽光を設置する場合に 1kWあたり12万円（上限36万円） の助成が出る制度もあります。市区町村が交付している場合もありますので、検討の際は併用できるかどうか確認してみるとよいでしょう。
また、「蓄電池」など自家消費量を増やす仕組みに対する補助金も多くなっています。

太陽光発電の設置コストは10年前と比較するとかなり低減しています。*　
その結果、「発電」だけでなく「発電した電気の使い方」が重視されるようになり、蓄電やエネルギー消費自体を低減させる住宅への注目が高まっています。そのため国や自治体でも、太陽光単体だけではなく蓄電池や住宅全体を対象とした補助金が多くなっていると考えられます。

*資源エネルギー庁「太陽光発電について」

２．太陽光発電の導入方法と補助金の種類

自己所有型（購入設置）

　対象　　　　：住宅に自費で太陽光を設置する世帯
　補助の仕組み：1kWあたり数万円、または設置費用の一定割合
　メリット　　：設置後の電気代削減と売電収入がすべて自分のものになる
　注意点　　　：初期費用がかかる

初期費用ゼロサービス

　対象　　　　：電力会社や事業者と初期費用ゼロサービスの契約を結び、設備は事業者が所有
　　　　　　　　（契約期間終了後に無償譲渡される場合もある）
　補助の仕組み：自治体によってはリース契約でも補助対象となる場合あり
　メリット　　：初期費用ゼロで導入可能、電気代削減効果をすぐに享受できる
　注意点　　　：契約期間や電気料金単価に縛りがある

環境配慮型住宅（ZEH・断熱改修とセット）

　対象　　　　：ZEH仕様の新築や、断熱改修と同時に太陽光を設置する住宅
　補助の仕組み：国や自治体の「環境配慮型住宅支援制度」の一環として補助
　メリット　　：太陽光＋省エネ住宅としての価値向上、補助額が比較的大きい
　注意点　　　：設計基準を満たす必要があり、建築段階から条件を満たす準備が必要

３．補助金利用の注意点

導入コストを抑えられてうれしい補助金ですが、検討の際は以下の点に注意して下さい。

　・申請は工事前が原則　　　：契約・工事着工後では申請できないことが多い
　・自治体ごとに条件が異なる：補助額・対象機器・締切時期などは地域次第
　・予算枠に限りがある　　　：先着順が多く、年度前半で終了することもある
　・併用制限に注意　　　　　：国のZEH補助と自治体補助を同時に使えない場合もある

太陽光発電は電気代削減や災害対策に有効なだけでなく、環境にも優しい設備です。国の補助金は縮小傾向にあるものの、自治体や環境配慮型住宅向けの支援策、さらには初期費用ゼロサービスモデルなど、多様な導入方法が選べます。
導入を検討する際には、
　補助金の対象要件
　自己所有か第三者所有かの選択
　申請時期と予算枠の確認
をしっかり確認して進めることが重要です。

補助金や制度を上手に活用すれば、コストを抑えつつ、安心・快適で環境にやさしい暮らしを実現できます。

また、当社では「初期費用無料　太陽光発電サービス『ソラリス』」を提供しております。
補助金を活用できる地域もありますので、ぜひご検討ください。
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